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短鎖脂肪酸の仲間たち(炭素数6以下を短鎖脂肪酸とする分け方もあります)。
このうち、胴体の数(炭素の数とも言う)が1個の蟻酸と2個の酢酸は、あぶらとしての性質はほとんどなく、酸の性質が強いです。3個のプロピオン酸から、少しあぶらっぽくなってきますが、それでもかなり酸っぽさも残っています。
完全にあぶらっぽくなるのは炭素数4個の「酪酸」からなので、酪酸からが脂肪酸として扱われていることも多いです。
さて、短鎖脂肪酸には大事な働きがあります。
腸を元気にすることです。
腸を健康にすることが、からだ全体を健康にする上でとっても大切なことは、方々でお聞きになっているのではないでしょうか?
では、腸を元気で健康にしてあげるためには、何をすればいいのか?
まず大切なのは、腸を作っている細胞たちへ、しっかり食糧を与えてあげること。そして、短鎖脂肪酸は、大腸にとっては主食と呼べるほど大切な食糧なのです。
腸は大きく分けて二つのパーツからできています。
上にあるのが小腸。下が大腸です。
小腸の細胞には、血液をとおして、エネルギー源となる食糧が供給されています。
大腸の細胞の場合、エネルギー源の約70%は、単鎖脂肪酸が使われています。
食べたものが大腸の中で分解されてできた短鎖脂肪酸が、そのまま大腸の食糧として利用されているのです。
つまり、小腸の細胞には食糧がいつでも配達されているのですが、大腸の細胞の場合、「お前らは、はらがすいたらその辺にあるものを適当に採って食べとけ」という境遇で暮らしているのです。
長いあいだ人間が食べてきた食事では、大腸の中はいつでも短鎖脂肪酸が大漁の状態になっていたのでしょう。そのため、大腸の細胞にわざわざエネルギー源となる栄養素を供給する必要がなかったのだと思います。
そういう仕組みになっているので、大腸の細胞たちに元気に暮らしてもらうためには、十分な単鎖脂肪酸をもたらしてくれる食事をする必要があります。
短鎖脂肪酸には、大腸の細胞の食糧になる以外にもいくつも働きがあります。簡単にまとめておきましょう。 一部の短鎖脂肪酸は腸から吸収されて、からだの中でエネルギーをつくるために利用されます。
特に酸の性質の強い酢酸などは、大腸内のpHを下げて、酸性側に傾けてくれます。そのおかげで、腸内での腐敗が起こりにくくなったり、有害な微生物が繁殖しにくくなったりします。
脂肪酸のお話を、先に進めましょう。
ここまで、リノール酸とかオレイン酸とか、いろいろな名前の脂肪酸が出てきました。
脂肪酸にはたくさんの種類がありますが、大きく分けると二つのタイプにおさまります。
「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」。すべての脂肪酸は、この二つのカテゴリーのどちらかに入るのです。
では、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸は、どこが違うのか?
それを説明しようとすると、どうしても化学式(分子構造)のお話になってしまうのです...
化学式かぁ...
ん~化学式...
学生時代から、「化学式は楽しくない」 とお考えの方も多いのではないでしょうか。
そこで、かわいいイラストにすれば少しは楽しくなるかと思い、脂肪酸をイモムシにしてみることにしました。
胴体は炭素、頭は酸素、足は水素。それぞれの数も合わせてありますから、わりと現物に忠実なデフォルメです。
これから先のお話では、脂肪酸はイモムシ(のようなもの)と考えてください。
今回は、ちょっとユニークな植物油をいくつか。
この脂肪構成を見ると、特にユニークでもないし、どちらかと言うと平凡な内容です。
ただ、グレープシード(ブドウの種子)は強力な抗酸化物質であるプロアントシアニジンの最高の供給源の一つです。
それから絞られた油であるグレープシード油も、プロアントシアニジンを大量に含むことが評価されています。
サプリメント素材にもなる月見草油には、「ガンマ・リノレン酸」という、他の食材にはほとんど含まれていない貴重な脂肪酸がふくまれています。
こちらもサプリメント素材になるボラージ油。月見草油の2~3倍のガンマ・リノレン酸がふくまれています。
ボラージ油は、青い星型の花が咲く、ルリチシャという植物の種子からとった油です。
亜麻仁(アマニ)油は、体内の脂肪酸バランスを整える上で重要なアルファ・リノレン酸を豊富にふくんでいます。
サプリメント素材にもなるし、サラダのドレッシングなどにも利用できる植物油です。
亜麻仁油の場合、良いのは、徹底的に品質管理にこだわって製造している会社がいくつもあるところです。
欧米の医療機関で長年利用されて評価が確立しているものには、カナダの「フローラ社」や「オメガ・ニュートリション社」のアマニ油があります。
こうした会社では、有機栽培の認定を受けて栽培された亜麻の実を原料に使い、製造のすべてのプロセスで、光、熱、酸素をできる限り油に触れさせない配慮がなされています。光、熱、酸素は、油を酸化させる3要素だからです。
ベルトコンベアをユニットごと密閉するなどして、光と酸素をシャットアウトした上で、加熱は30度前後にとどめてゆっくり時間をかけて油をしぼり取ります。すべての工程で、化学物質は一切使われていません。
瓶詰めされた後の酸化も防ぐために、光を通さない容器が使われていますし、ボトル内で油と酸素が接触しないように不活性ガスを充填しています。
ちなみに、大量生産の植物油の多くは、製造工程で200度以上の熱にさらされ、ヘキサン、カセイソーダ、活性白土などの化学物質が利用されるのが普通です。
「生マッコリ飲みにいこう」と、飲み友達の山田さんからお誘いがあり、東京の新大久保へ。
「生マッコリ家」という、わかりやすいやすい名前のお店です。ここから生マッコリを買っているお店が、新大久保界隈の韓国料理屋さんには多いらしいと、山田さんの奥さんが教えてくれました。
ヘパリネンチェ(くらげの冷菜)を大根のお漬物で巻いて。
からしが効いていておいしいです。
いい気分になってカラオケに行ったら、電車がなくなっておうちに帰れなくなってしまいました
。
この写真は、山田さんが iphone のアプリでかっこよく加工してくれたもの。
うちの奥さんからは、「なんで手が主役なの」とダメ出しされてました(笑)。
今回は、お魚シリーズです。
くろまぐろ(ほんまぐろ)の赤身に含まれる脂肪の脂肪酸構成です。
これまでの食品の中には出てこなかったEPAとDHAが登場。
EPAやDHAは、リノール酸やオレイン酸と同じく、脂肪酸の仲間なのです。
「その他の脂肪酸」がずいぶん大きいですが、この中に20種類近い脂肪酸が入っています。
ひらめです。
多くの魚は、EPAとDHAのトータルで、脂肪酸全体の20%前後になるようです。
ただし、それぞれの魚にふくまれる脂肪の量は異なります。
あぶらがたっぷりのったウナギと、淡泊なヒラメを食べ比べれば、脂肪の量が明らかに違うはずだと分かりますよね。
まぐろのトロには、赤身の20倍近い量の脂肪がふくまれています。
脂肪の量棒グラフに、円グラフでお見せした脂肪酸構成を反映させてみました。EPAとDHAだけ色をつけてあります。
EPAとDHAをトータルして1.7 グラムとろうとすれば、まぐろのトロならお刺身3切れで足ります。サバなら中くらいのもので半身くらい。ヒラメだとお刺身50切れ、まぐろの赤身だと80切れも食べないととれません。
飽和脂肪酸の割合が50%を超える植物油もあります。
アブラヤシの果肉から採られる油です。
パーム油は現在、世界でもっともたくさん生産されている植物油でもあります。
マーガリン、ショートニング、インスタント食品、スナック菓子などに広く使われるほか、石鹸やバイオディーゼル燃焼としての用途もあります。
ココヤシの種子(ココナッツ)から採られる油。ココナッツ油とも言います。
チョコレートによく使わています。また、乳脂肪と似た性質があるので、コーヒーフレッシュやホイップクリームなどに牛乳の代用として利用されています。
アブラヤシの種子から採られる油です(アブラヤシの果肉から採るのがパーム油)。
やし油(ココヤシの種子から採る)と性質がよく似ているので、同じような用途に使われています。
ベジタリアンフードセラピストとして札幌中心に大活躍の安藤夏代さんに強く勧められて、不識庵に行ってきました。鎌倉稲村ケ崎にある一軒家の精進料理店で、営業日は不定期、予約必須です。
店主の藤井まりさんは、日本全国、世界各国で料理指導をされています。
藤井さんのレシピ本がほしくて、どの本が一番お勧めですか?とお聞きしたところ...
選んでいただいたのが、「宗哲和尚の精進レシピ」 (河出書房新社)。6年前に亡くなられたご主人の藤井宗哲和尚との共著です。
さっそく読んでみたのですが、この本が素晴らしい!
何が素晴らしいかというと、宗哲和尚の文章にこの上ない魅力があるのです。
爽やかで温かみのあるお人柄が伝わってきます。
文章を読んでいるというより、目の前で親しく語りかけてもらっている気がして仕方ありませんでした。この人と一緒にいることが楽しい。そんな気持ちよさに包まれて、夢中で読み進めてしまいました。
前書きには、このように書かれています。
長じて、ぼくは修行道場で十年あまり修行した。小僧上がりというわけで、修行中はずっと展座(てんざ)を任されてきた。展座とは禅寺の台所役をいう。もちろん扱うのは精進物である。それも旬のものを。小細工などしない。ありのまんまを料理すればいいだけだ。自然には潤いがある。その潤いをいただいていれば、わが心身も潤う。あたりまえのことである。
不識庵でいただいたのは、まさに小細工のない、心身の潤うお料理でした。
たけのこやうどを中心に、旬の味覚を堪能しました。
野菜料理を売り物にしたお店でも、野菜のおいしさを十分引き出せていないなぁと思うことがよくあります。
藤井さんのお料理は、野菜の一切れ一切れを噛みしめるごとに、滋味が広がっていく感動がありました。ぼくの一番好きな料理は、やっぱりこういう野菜料理なんだなぁと再認識した一日でした。
飽和脂肪酸はよく、「動物性脂肪」と呼ばれています。
ですから、「飽和脂肪=動物の脂肪」というイメージがあるかもしれません。
でも、前回ご紹介した植物油は一つ残らず、飽和脂肪酸をふくんでいます。
飽和脂肪酸は、動物性の食品だけにふくまれるものではありません。
ただ、動物性の食品にはたくさんふくまれているだけなのです。
ちなみに、脂質の中で、動物性食品にしかふくまれていないものもあります。
コレステロールです。
植物性の食品には、コレステロールをふくむものは一つもありません。
牛リブロースに含まれる脂肪のうち、約97%は中性脂肪、約3%がコレステロールです。
リブロースの脂身をちょっと取って拡大してみると、ほぼ全体が中性脂肪のかたまりで、すみっこにコレステロールが一粒という感じです。
ついでに、チョイリアル路線のイラストも。
牛リブロースの脂肪酸構成円グラフを反映させると、中性脂肪の中身は、こんな感じ。
豚肉です。
今日のところは、「お肉のあぶらは、植物油と比べて飽和脂肪酸が多いんだなぁ~」が分かっていただければ十分です。
牛乳に含まれるあぶらの脂肪酸構成。
バター、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品の脂肪酸構成も、これと同じようなパターンになります。
よく利用される植物油には、脂肪酸がどんな割合で含まれているか見てみましょう。
リノール酸の比率が高い植物油が敬遠されるようになると、リノール酸は少なく、オレイン酸は多くする品種改良がおこなわれました。
2000年以降は、こんな感じの中オレイン酸(ミッドオレイン酸)ひまわり油が主流になります。
最近では、さらにオレイン酸の比率を高めた高オレイン酸タイプが主力商品になっています。
ごま油は、オレイン酸、リノール酸、飽和脂肪酸の比率が、だいたい4:4:2くらい。
大豆油には、「アルファリノレン酸」という脂肪酸が含まれています。この脂肪酸は、とっても重要ですよ
キャノーラ油は、品種改良された菜種油です。
もともと菜種油には、心臓に悪影響を及ぼす可能性のあるエルカ酸が大量に含まれていました。
そのエルカ酸を含まない品種としてカナダで開発されたキャノーラ種の菜種からつくられたのが、キャノーラ油です。
日本でも、品種改良によって、エルカ酸を含まない菜種がつくられています。この菜種から絞られた油は「菜種油」と呼ばれ、カナダ産のキャノーラ種から絞られたキャノーラ油と区別されています。
JAS規格に沿って、2種類以上の植物油をブレンドしたものが「調合サラダ油」と呼ばれています。
よく使われるのは、大豆油、菜種(キャノーラ)油、コーン油など。
商品によって混合される植物油の種類やその配合比が異なりますので、脂肪酸構成も異なってきます。 この図はたくさんある調合サラダ油の中の一例と思ってください。
一番よく名前の知られている脂肪酸はリノール酸でしょう。
ぼくが子どものころは、リノール酸の豊富な紅花(サフラワー)油やひまわり油がヘルシーな油としてもてはやされていました。
でも、最近はテレビCMでも「リノール酸」の名前を聞かなくなりました。代わりにCMで主役になっているのが「高オレイン酸紅花油」や「高オレイン酸ひまわり油」です。
もともとの紅花油の脂肪酸構成はこんな感じでした。
高オレイン酸タイプと従来タイプでは、リノール酸とオレイン酸の割合がそっくり入れ替わったかたちになっています。
高オレイン酸紅花油は、オリーブ油とよく似た脂肪酸構成になっています。
リノール酸は人間の健康に必要な脂肪酸ですが、必要以上にたくさんとると発がんリスクを高めるなどの弊害があることが分かってきました。
そこで、紅花油などのリノール酸の豊富な植物油は、原料となる植物を品種改良して、リノール酸は少なくオレイン酸は多いタイプに切り替えられているのです。
昨日は、東京から来てくれた友人一家と夏野菜の苗を植えました。
皆さん初体験でしたが、苗のポットをバケツの水に浸したり、苗を支柱にひもで結びつけたり、何をするにもとってもやさしく、丁寧。こんなところにも、性格が出るもんですね。
お子さんも交えて、気の合う仲間と一緒の畑仕事はいつにもまして楽しくて、時間を忘れて没頭してしまいました。
この畑の区画を借りてから、2年が過ぎました。
一年目は、農園側が用意してくれた有機肥料や完熟堆肥を利用。
二年目からは、畑をたがやさない不耕起栽培を始めて、肥料や堆肥を使わない自然農法に見よう見まねで試行錯誤しながらチャレンジしています。
「今まで使われてきた余計な肥料が抜けて、きれいな土になるまで3年はかかるよ」とも教えていただいたので、長い目で土壌を改良していこうと思っています。
こちらの畑の土はもともとと~ても硬くて、全力で支柱をさそうとしても1センチも入らないこともありました。でも、昨日はズブズブと楽に支柱をさし込めてちょっとビックリ。土を柔らかくしてくれるダンゴ虫やミミズもずいぶん増えています。
土の状態が回復に向かっている小さなサインが見つかるだけで、なぜだかやたらと嬉しいです
中性脂肪というと、悪玉のようなイメージがあるかもしれません。
でも、中性脂肪そのものは悪いものではなく、脂質の代表的なかたちの一つです。悪いのは、からだの中(血液中など)に必要以上に中性脂肪が増えてしまっている状態なのです。
食べものに含まれている「あぶら」は中性脂肪が集まってできています。これは、どんな食べ物でも同じ。植物油でも、お肉でもお魚でも同じなのです。
そして、中性脂肪は、脂肪酸の3本パックからつくられています(+グリセロール)。
脂肪酸は長細いかたちをしているので、ソーセージの3本パックみたいなものと思ってください。
脂肪をつくっている粒々を、ほんのちょっとだけリアルに書くと、脂肪酸3本パックになります。
さて、ここまでは脂肪酸をまとめてピンク色のソーセージで表現してきましたが、脂肪酸にはたくさんの種類があります。
たとえば、紅花油には、大きくわけて3種類の脂肪酸が含まれています。
約4分の3はリノール酸。
残りはオレイン酸と飽和脂肪酸が半分づつという感じです。
とりあえず、リノール酸は黄色のソーセージ、オレイン酸はオレンジ色のソーセージ、飽和脂肪酸は白ソーセージと考えてください。
ピンク色のワンパターンに変えて、紅花油の脂肪酸構成を反映させてみると...
こんな感じになります。
紅花油を1滴とって、どんどん拡大していくと、その約4分の3はリノール酸、加えてオレイン酸と飽和脂肪酸で作られているということです。
まず、ごあいさつ+趣旨説明のページをご覧ください(こちらです >>)。
どうぞよろしくお願いします。