アマランスはなぜミラクル?
「超優良穀物(スーパーグレイン)」」とか、
「奇跡の穀物(ミラクルグレイン)」とか、
これ以上ないくらいもてはやされているアマランス(アマランサス)。
アマランスのどこがスーパーでミラクルなのか、そのあたりをちょこっと書いてみますね。
ちなみに、アマランスは穀物と同じような食べ方をされるので、よく穀物あつかいされていますが、実際は穀物の一種ではありません。
ハゲイトウの仲間の一年草です。
ミラクルなたんぱく質
アマランスの15~18%はたんぱく質。
かなりの高たんぱく食品で、そのために穀物あつかいもされています。
ただし、本当の穀物ではないために、たんぱく質の質が穀物とは違います。
一般的な穀物に不足しているアミノ酸であるリジンとメチオニンがアマランス
には豊富。
そのため、ご飯やパンにアマランスを混ぜることで、たんぱく質の質を高めることができます。
お肉などの動物性食品を避けている人は、アマランスを加えることで、たんぱく質不足のリスクを簡単に減らすことができるのです。
アレルギー対策にも
穀物と比べて、アマランスはアレルギーを起こしにくい食品として知られています。
グルテンも含まれていませんから、小麦たんぱく(グルテン)にアレルギーの
ある人にも問題なく食べられやすいのです。
コレステロールの心配な人に
アマランスには、トコトリエノール(ビタミンEの一種)とスクアレン(脂肪酸の一種)も豊富です。
どちらも、体内でのコレステロール合成を妨げる働きが知られています。
そのため、アマランスによって、コレステロール値が下げられるのではない
かと注目されています。
にわとりにアマランスを加えた食事を与えた実験では、総コレステロール値
が10~30%、LDL(悪玉)コレステロール値が7~70%、それぞれ減少したと報告されています。
このにわとりたちの肝臓酵素の働きを調べたところ、コレステロールを分解
する酵素の働きが10~18%も向上していたことがわかりました。
また、ネズミを対象にした実験では、アマランスをエサに加えることで、血液
中の中性脂肪値が最大22%も減少しています。
ヒトを対象にした研究レポートも期待されるところです。
血糖値が心配な人にも
血糖値の上げやすさのモノサシになるグリセミック(GI)指数でも、アマランスは非常に優秀です。
アマランスを加えることで、ご飯やパンを食べたあとの血糖値の上昇を抑えやすくなるのです。
ちなみに、この表のアマランス(玄穀)とは、アマランス(全粒)のことです。
アマランスの食べ方としては、前回ご紹介したようにお米に混ぜて炊くのが一番簡単です。
それだけで、健全な食生活への大きな一歩を前進できるはずですよ